『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』に登場する連邦軍の狙撃型モビルスーツ、ジム・スナイパーⅡをマスターグレードで立体化したキットです。高い命中精度を誇る射撃特化型という設定にふさわしく、スリムかつシャープなプロポーションで再現されています。MGらしい内部フレーム構造により、組み立てながらメカニックの魅力を堪能できるのも特徴です。
1989年に原作が放送されてから、かなりの年月が経て2017年に発売されました。
今回は、スミ入れをした状態でレビューしていきます。



ブルーとホワイトを基調とした落ち着きのある配色が、量産機らしい質実剛健な雰囲気を醸し出しています。
頭部や脚部、スラスター内部など、要所には細かな色分けが施され、素組みでも十分な完成度に仕上がります。
グリーンのセンサー部にはクリアパーツを使用し、視覚的なアクセントとなっています。
各部ディテール
頭部

特徴的なバイザーはクリアパーツで再現。内部メカが透けて見える構造になっており、狙撃用MSとしての個性を際立たせています。


バイザーを閉じた状態
腕部

装甲の面構成が細かく、実機感を高めています。
関節部は二重構造で、銃の両手持ちも自然に可能。
ハンドーパーツは親指以外は固定。平手、握り手、銃持ち手を差し替えます。
脚部


太腿から脛にかけてのラインはスリムながら力強く、射撃姿勢時の安定性にも寄与。足裏には細かいモールドが施され、接地性も優秀です。
付属品

ビームサーベル

シールドは自立可能です。
可動範囲

肘・膝ともに二重関節で、深い曲げが可能。腰や肩の可動も広く、スナイパーらしい低姿勢の構えや片膝立ち射撃も自然に決まります。脚部の安定感が高く、大型ライフルを構えてもポーズが崩れにくいのは大きな魅力です。
組み立て難易度

MGとしては標準的なパーツ構成で、ガンプラ中級者であれば問題なく組み立て可能。色分け再現度が高いため、塗装せずとも設定色に近い仕上がりになります。内部フレームの作り込みも楽しめるため、素組み派にもおすすめです。
肘やふくらはぎにある丸い穴のような箇所は、グレーで塗装が必要となります。画像ではスミ入れ塗料で塗ってごまかしています・・・
総評

MG 1/100 ジム・スナイパーⅡは、射撃ポーズの映えるスマートなフォルムと高い可動性能が魅力のキットです。量産機らしい控えめなデザインながらも、組み上げると独自の存在感を放ちます。豊富な武装と安定した可動範囲により、ディスプレイやポージングの自由度も高め。
原作ファンはもちろん、量産機好きやスナイパータイプのMSを好むモデラーにぜひ手に取ってほしい一品です。