ジェガンは、『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』に登場した地球連邦軍の主力量産機です。
量産機らしい落ち着いたデザインや武装構成はそのままに、シンプルで組みやすいパーツ構成となっています。初心者からベテランまで幅広いモデラーにおすすめできるキットです。
2009年08月発売。デザイナーは出渕裕氏です。
今回は「RGM-89 ジェガン」を
した状態でレビューしていきます。


成形色とカラーリング

本体は淡いグリーンを基調とした成形色で、胸部のレッドは別パーツで色分けされています。関節はABS樹脂が使用されています。スラスターの黄色と黒は再現されていませんが、それ以外は素組みでも高い再現度が得られます。
各部ディテール
パーツのモールドは控えめで、量産機らしいシンプルな造形が特徴。パネルラインやスジ彫りを加えてアレンジする楽しみもあります。合わせ目も少な目です。
頭部

小型の頭部は鋭角なラインで再現され、シンプルながらジェガンらしいスマートな印象をしっかり表現。カメラ内部も細かいディテールがあります。左側にはバルカンポッドを装備。

側面には合わせ目ができますが、そこまでは目立たない印象です。
胴体

コンパクトでまとまりのある胴体デザイン。胸部と腰部はボールジョイント接続で、少し可動します。
胸部の色分けは成形色でほぼ再現されていますが、V字マークはシールなので気になる方は部分塗装を推奨です。(画像は部分塗装しています)

スラスターアームには、少し合わせ目ができます。
腕部


シンプルなデザインで、合わせ目は出ません。

肩に目立つ合わせ目がありますが、サブスラスターが有る為処理が難しいです。
脚部


細身でスマートな脚部。脚部スラスターも部分塗装が必要となります。

合わせ目が多少ありますが目立ちにくい設計になっています。

付属品


ビームライフル
グリップのないコンパクトなデザイン。最中です。
シールド
シンプルな長方形のデザインで、連邦軍量産機らしい雰囲気を演出。色分けは良好です。裏側に何もないのでディテールアップ可能です。


ビームサーベル
腰部に収納できるサーベル柄とクリアパーツ製の刃が付属。サイドアーマーは1パーツですが、サーベル柄が取り出しやすくて良いです。
エフェクトパーツは長、短の2種類が付属します。先端が丸いのでシャープ化しても良さそうです。
シール
連邦軍やロンドベル隊、機体ナンバリングなど再現したマーキングシールが付属します。
可動範囲


シンプルな構造ながら必要十分な可動域を確保。
肘・膝は90度くらい曲がり、武器構えやアクションポーズも無理なく決まります。

この時代のHGには珍しく、肩が上がる構造になっています。


フロントスカート、リアスカートが無いため、前後の可動域は良好です。胴体にはボールジョイントで接続されているので、左右にはあまり動きません。

膝立。膝が少し届かない。
組み立て難易度
ランナー数も少なくパーツ構成もシンプルなため、初心者でも迷わずサクサクと組み立てられます。
塗装派やカスタム派にとっても改造ベースとして扱いやすい構造が魅力です。
完成度アップのポイント
総評

HGUCジェガンは、シンプルかつ完成度の高い量産機ガンプラとして非常に優秀なキットです。
初心者は組みやすさを実感でき、ベテランはカスタムや塗装で幅広く楽しめる万能キット。
アニメ設定に忠実なスタイルと、量産機らしい無駄のない造形が、劇中の世界観をそのまま再現しています。
派手さはないものの、連邦軍MSの魅力をしっかり表現したジェガンは、シリーズファンならぜひ手に入れておきたい1体です。
合わせ目や色分けで少し気になるところもありますが、HGとしては全体的にバランス良くまとまっているキットになっています。量産機好きにはおすすめです。
おすすめ度 :★★★
おすすめ度(量産機好き):★★★★★